「フェラーリは値下がりしない」という噂、巷で良く聞きますが本当なのでしょうか？


「フェラーリ　値下がりしない」で検索をすると、下記の様な記事が見つかります。

フェラーリの中古価格があまり落ちないワケ | オリジナル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
富裕層がメルセデスよりもフェラーリを選ぶ理由とは ?

本当に値下がりしないのでしょうか？
もしかしたら、トヨタのプリウスを所有するよりも「お得」と言う様なこともあるかも知れません。

当サイトが保有している１５万件以上の車査定結果から、フェラーリの情報とトヨタのプリウスとの買取価格を比較して確認してみます。

フェラーリ　３６０の査定情報は？

当サイトで、一番フェラーリのデータが多いのは、「フェラーリ　３６０　モデナ」となっており、３６０モデナの査定件数は、２３件となっています。

あまり件数が無いので、それぞれの車の状態等が金額に影響してしまっていると思われますが、ざっと見てみます。

【走行距離での比較】
フェラーリ３６０モデナの査定相場
・フェラーリ３６０モデナの場合
２万キロ～３万キロ
約６７５万円

７万キロ～８万キロ
約６１４万円

６万キロ～４万キロ走行で、約６１万円下がっています。

プリウスの査定相場
・トヨタプリウスの場合
２万～３万キロ
約１６０万円

７万キロ～８万キロ
約５８万円

６万キロ～４万キロ走行で、約１００万円下がっています。


単純な距離だけの比較では、３６０モデナの方がプリウスよりも「値下がりしにくい」と言えます。

走行距離で比較するだけだと、フェラーリモデナ３６０を所有する事はプリウスを保有するよりもお得です。

驚異的な価値を維持していますね。


【使用年数での比較】
・フェラーリ３６０モデナの場合
１３年落ち
約７５３万円

１９年落ち
約６００万円


・プリウスの場合
１３年落ち
約８万円
１９年落ち
約５万円

プリウスの査定相場


となっています。

３６０モデナは、１３年落ちを購入し、６年乗っても約１５０万円ほどしか値段が下がりません。
約２０年経っても６００万円の価値があります。

この金額自体は脅威的ですが、プリウスと比べると流石に「お得」とは言えません。プリウスは１３年落ちになると、数万円の価値まで下がっているからです。

フェラーリ３６０モデナを一般的な車として買うのはあり？

・絶対にその値段で売れる保証がある訳では無い

フェラーリ３６０モデナをプリウスの変わりに購入しても良いのでしょうか？

フェラーリモデナ３６０は６００万円～７００万円が底値と言えますので、その金額で状態が良い物なら買っても良いと言えます。

しかし、「必ずその金額で売れる訳では無い」という事は、大きなリスクです。

元々想定していた金額以下になってしまうリスクはあります。あくまで自己責任です。


一括査定をすれば、一社に買い叩かれてしまう可能性は低く、定期的に相場を確認し、売却時には一括査定をする事で金額の想定外の大幅な下落は下がりますが、やはり保証はありません。

・年式を考えると故障率は高くなっており、維持費をしっかり考える必要がある。

工学の世界では、バスタブ曲線というものがあります。


出典：wikipedia

英語で書いてあるのでややこしいのですが、簡単に言うと「機械は、最初は故障が多く、しばらくは無くなり、どこかのタイミングで少しずつ、ゴムの劣化等の摩耗で故障率が上がる」そのカーブがバスタブの様な形をしている曲線だという事です。

(1)初期故障期
設計、生産時の不具合に起因する故障が発生しやすい時期の事です。

(2)偶発故障期
これは初期故障期がおちついて、故障の原因が「偶発的なものだけ」になっている期間のことです。

(3)摩耗故障期
設備の寿命に近づき、いろいろな箇所が劣化してくるために故障率が上昇する期間のことです。この時期になるとオーバーホールを検討しなければなりません。

摩耗故障期では、マフラーが急に外れたり、ウインカーの棒が折れたり信じられない故障が出てくるケースもあります。

この頃になると、いつ壊れるか分からずドキドキしながら運転をしたり、修理費がかかり過ぎて心が折れてしまう人もいるでしょう。

フェラーリ３６０モデナは最も古いので１３年落ち、新しい物でも９年落ちとなっています。その位の古さになるとゴム等も劣化し始めますので修理費を考えると、「プリウスよりお得」と考えるのは危険でしょう。

修理の金額もプリウスに比べると格段に高いです。

まとめ

・実際、巷に言われるようにフェラーリは値下がりがしにくい。

・フェラーリモデナ３６０の底値は６００万円前後なので、その金額で買えるものがあれば、それ以下には金額が下がらないので、その点だけではプリウスよりお得と言える。

・プリウス等の一般車両は元々、２００万円だったとしても１９年後には５万～０円程度での取引になってしまう。

・一番新しいものでも１２年前の車は、必ず修理が必要なので、維持費は必ず考える必要がある。

・「必ずその金額で売れる訳では無い」リスクはある。



上記の結果から、底値の６００万円程度の３６０モデナが手に入るならば、大きな損はしないが、１２年経った車は故障を含めた維持費をしっかりと考慮する必要があります。


又、売却をするときは、当サイトの様な一括査定サイトで高額査定を狙いましょう！